本年12月に結構規則正しいバージョンアップ・サイクルでマイグレーション時期を迎えているアップル社のiPhone製品が、世に出る噂が渦巻いていて騒がしい。しかも、初代iPhoneが初めて売りに出されて以来、2017年は節目の10年経過のタイミングに相当するため、今回のマイグレーションは、メジャークラスのアップデートが期待でき、大幅なバージョンアップが期待できそう。

その中でも特に気になる噂の一つに、Lightning端子が消滅してワイヤレス充電方式に、ホームボタンが消える代わりに全画面指紋認証方式にアップグレードされることが巷で囁かれている。でも、この話は本当であると思われて仕方がない。iPhoneのOSであるIOSは既に完成度の高い領域に達していて、プロダクトサイクルにおいてはそれこそ成熟時期にあると考えられる。残されているプロダクトに関しては、いかにユーザにとっての使い勝手の良さを向上させていくかという面であろう。

 

使い勝手の面から考えても、充電及びホームボタンというのは非常に難しく厄介な課題をぶつけられていると思われる。充電方式についてまず考えなくてはならないのはLightrning端子の件であろう。Lightning端子はiPhone5シリーズから使われていて、その中でも特に使われているのは、イヤホンジャック変換アダプターに使われたことで、ユーザーはイヤホンを周囲を気にすることなく使用できるというメリットを享受している。このLightning端子がついに姿を消し、新しいスタイルであるワイヤレス技術を駆使した方式に変わるのではないかと考えられている。

 

Lightning端子による充電方式は、ユーザーにとってはiPhoneの裏表の向きを気にすることなく充電できるという、使い勝手の良いものであったが、これ以上の使い勝手の良さをユーザーは求めるであろうし、メーカー・サイトでも研究に研究を重ねて世に出すようにしていることが十分予期できるし、期待して良さそうである。

まず、考えられるのはワイヤレスによる充電方式はiPhoneを充電台に装填させて充電するスタイルが一般的であるが、さらに使い勝手の良さを追い求めた結果のスタイルが世に出ると十分予期できる。「置いて充電する」ことから一歩脱却するのか? 例えば、マグネット方式を利用したコネクターを使うことによって、正確な充電と使い勝手の良いものがイメージできる。「充電しながらiPhoneを利用したい」ことが現実味を帯び始めていそうな気がする。

 

 ➡ 充電しながらiPhoneを利用するシーンがすぐそこまで!

ホームボタンが消滅するとなれば、これにとって代わるものは一体どんなものであろうか? かなり気になる点ではある。ここで、アップル社では「画面全体がホームボタンになる。」という技術特許を取得したという情報が唯一の朗報であろう。アップル社の取得した特許の内容は静電レンズを有機ELディスプレイに埋め込んで、人体から出力される静電気を認識してユーザー認証を行うという画期的な技術のことをいう。つまり、ディスプレイ上のどこかに接触すれば即指紋認証が可能となってしまう。ということで、ソフトウエアがカバーしないといけないのは「勝手にロック解除する。」という現象を避けるべき方策を講じることであろう。そのためにも、指紋認証が可能なエリアを画面上のどこか一部に制限をかけるという、いわゆる restrictionを設定する施策を施すと思われる。

 

このことから、iPhone 8は従来のデザインからみると、大きく変わると見られている。と同時に容易には修理を施すことが不可能になってしまう恐れがあると考えられる。いまでもTouch ID部分の修理は極めて困難を伴う代物であるのに、今度はさらに輪を掛けてより複雑化してますます困難を伴なう仕様になっていることが十分考えられる。指紋データはiPhone本体内にあるアーキテクチャー(Secure Enclave)に保管され、Touch IDとが共通のキーでペアリングを施されている。そのため、ホームボタンは別の部品に置換することで、Touch IDにおけるロック解除はできなくなってしまうことになる。ということで、もし、万が一ディスプレイが壊れた場合は、Touch IDセンサーを有していて、かつ、以前使っていたホームボタンと同じものを使用するといった方法を行う。こうすることでペアリングの解除を未然に防ぐようにしている。

 

 ➡ ホームボタンレスiPhone、いよいよ到来間近か?

従って、従来とは大きく異なるのは修理するという場面であることには間違いなさそう。ますます取扱には神経を尖らす必要が出てきそう。すでに、アップル社では修理に関しては何らかの方策を講じつつあるというのが現実になりつつある。今後の動きから目を離せない状況がしばらくは続きそう。